ゼロ・グラビティの3Dレビューです。
3Dについても内容についても、甘く見てました(^^;
これは良い映画だと思います。
ただ、ややグロですからご注意下さい。

原題はグラビティで邦題はゼロ・グラビティというのが不思議ですね。

 

 

この作品は、3D撮影は一切行っていないそうですね。
ただし、ステレオレンダリングはやっているそうです。
それも、マルチリグどころではない、かなり複雑なことをしたようです。
どの部分がどうなのかは詳しくわかりませんが、少なくとも、明らかに実写の部分は2D-3D変換という事でしょうね。
変換はお馴染みプライムフォーカスです。


まず3Dについて。
完璧とは言いませんが、総合的に言えばかなり良いです。
たっぷりの視差で臨場感を重視した立体感だなと思いました。

しかし同時に、やはり地球が近過ぎると感じるシーンが結構ありました。
決して奥が浅い訳では無いので3D空間の全体バランスの問題ですね。
手前で起こっている事にたっぷりの視差を割いているから結果的に地球が近いのと、地球がスケールの割に厚みがありすぎるようにも感じました。
前者は仕方無いとも思いますが、後者はもう少し抑えても良かったんじゃないかなと。

それから、人の配置に若干の違和感を感じたシーンが少しと、変換に粗さを感じたシーンと造形がおかしいシーンがいくつかありました。


と、色々書きましたが、良くできていたとは思います。
大量の破片が飛んでくるシーンなんかはかなり攻めてる飛び出し量で、思わず避けたくなるほど。
そもそも、たっぷりの視差で描かれる無重力はやっぱり楽しいですね。
見応えのある良い3Dだったと思います。



内容は、泣きました(爆)
話の大筋は予告編でもわかる通り、「宇宙ステーションで事故りました」だけなのに、まさか泣かされるとは…。
そんなんで90分とかどうなの?wってバカにしてました。すみませんでした。
私が涙もろいだけかも知れませんが(^^;

主人公の昔話が出た辺りからちょっとヤバかったんですが、そんなこんなありつつの終盤のシーンでは、カタルシスと音楽力にやられました。

単純に面白かったとか感動したとか、そういう言葉では表現できないような感覚。
良い映画だと思います。


あと、吹き替えが凄くよかったです。
泣かされたのは声優力によるところもあったかも。
深見梨加はサンドラ・ブロックとしてはあまり前例は無いのかな?
でもイメージに合っていると思いましたし、とても上手くて良かったです。
それから、全体的に息苦しい感じの映画なのですが、呼吸もピッタリ合っていたと思います。
プロの業を見たという感じ。
小山力也やその他の人も良かったと思います。


さて、そんな感じのこの映画ですが、通常スクリーン版とIMAX版とで視差が違うとの事なので、どう違うのか確認する為にIMAXでも観たいと思います。
てか、IMAXでは字幕のみの配給のようなので、最初にちゃんと内容を把握したいという事もあって初めにイオンで吹き替えで観たんです。

あと、この映画はドルビーアトモスに対応していて、字幕版での配給があるんですね。
ドルビーアトモスっていうのは、簡単に言うと64チャンネルサラウンドといったところでしょうか。
天井から音が降ってくる、なんて表現を良く聞きます。
これはさすがに吹き替え版の制作は難しいでしょうから、字幕のみの配給なのは仕方無いのかなと思います。
日本では対応劇場がまだ船橋にしかないんですが、余裕があったらアトモスでも観たいと思います。