ライオン・キング 3Dの初見でのレビューです。
ストーリー等には触れません(爆)

言わずと知れたディズニーアニメの3D版です。
フィルム時代のアニメ映画の、全編2D-3D変換です。

ところが、観てまず驚いたのは、画質がすごく綺麗な事。
揺れだとかノイズだとかは全く感じません。

そしてどうやら、単に2D-3D変換をしただけでは無さそうであるという事。 
(追記参照)
通常、実写の映像や古いアニメを3D化する場合は、完成している1枚画の状態から変換をする事になると思うのです。
つまり、画を歪ませてそれっぽく立体にする事は出来ても、決して裏側が見える事は無い。 

例えば、二人の人が奥に並んでいるのを 、3Dと2Dで撮影したとします。
3D撮影は、左右のカメラの位置の違いにより、後ろに人がいるのが微かに見える。
2D撮影は、正面から一眼で撮影しているので、完全に重なってしまっていて 後ろの人は見えない。
という場合、2Dの映像をいくら一生懸命3D変換しても、後ろの人が見えるようになる事はありません。
当たり前です。 

このライオンキングの場合、明らかに後ろにあるものが見えていたのです。 
考えられる方法としては、

一、背景やキャラクターのセル画を別々に分けて撮影し直した
二、背景は新たに書き直した

のどちらかを行ってから変換をしたのではないかと思います。 
違うかも知れません。 

そんなこんなで、揺れる草むらは何層にもレイヤー分けされたようになっており、立体感十分。
木々の生い茂るジャングルの中を進むシーンなども、3D的には見どころ満点でした。

しかし、キャラクターの造形に関しては、残念ながら残念でしたorz
シーンによってキャラクターの立体感や立体的クオリティーがムラがあり、結構ちゃんとしているシーンもあれば、ほとんどペラペラなんじゃないかというようなシーンもありました。
全体を通しての品質の統一がされていないという感じ。

他に悪かった点としては、主人公が水をかけられるシーンで、水が主人公の顔の直前で見えない壁に当たって弾けたのが目に付きました。
また、丸太から飛び降りるシーンで、一瞬足が宙に浮いたように見えました。
これは気のせいかも知れないので、BDが出たら確認したいと思います。

あと、キャラクター同士が横に並んで会話をしているシーンで、横に並んでいないシーンもありました(笑) 

といった感じで、3D的な見所もありますし、決して悪い出来ではないと思うのですが、逆に良く出来ているとも言えない。 そんな3D映画でした。
内容が好きなら観て損は無いのではないでしょうか。 

 
 
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追記:
ご指摘をいただきました。
ライオン・キングは、 最初からデジタルで撮影していたのだそうです。
だから、素材が存在したのだとか。
なるほど、どうりで…。
ちなみに、美女と野獣に関しても同様らしいです。 
あれは観てないんだよなぁ。